「熱海旅行、車がないと不便なのでは」と心配する方もいるかもしれませんが、実際の熱海は、初めての観光なら車なしでも十分に楽しめる街。
駅から商店街を抜け、坂を下りながら海へ向かって歩いていくと、少しずつ変わっていく街の雰囲気まで観光の一部になります。
ただし、「車なし=すべて徒歩」と考える必要はありません。
熱海は坂の多い街なので、歩いて楽しいところは歩き、上り坂や少し離れた場所への移動にはバスやタクシー、電車を使う。そうやって移動方法を使い分けることで、無理なく熱海の街を楽しめます。
日帰りなら、駅前と海、それに行ってみたい場所をひとつ。予定を詰め込みすぎず、途中で気になる店へ立ち寄る時間まで含めて考えてみることが車なしでの熱海旅行を満喫するコツかもしれません。
熱海観光は車なしでも楽しめる?初めてならむしろおすすめ
車でスポットを巡るより街を歩く方が楽しみやすい

熱海観光で車を使わないメリットは、「駅から歩ける観光スポットがある」ということだけではありません。
市街地の観光スポットを車でひとつずつ回ろうとすると、それほど遠くない距離でも移動のたびに駐車場を探すことになります。駐車料金がかさんだり、混雑日には空き待ちで時間を取られたりすることもあるでしょう。
もちろん、車で熱海へ来ること自体に問題があるわけではありません。何度も駐車場を変えるのではなく、どこに停めてどの範囲を歩くかをあらかじめ考えておくと動きやすくなります。
一方、初めての熱海なら、電車で訪れて街そのものを歩いてみるのもおすすめです。駅前から商店街、坂を下った先の海辺まで、歩くごとに表情を変える街並みを楽しめます。途中で気になる店を見つけたり、路地をのぞいたりしながら進む時間も、初めて訪れる観光地ならではの体験。
観光スポットとスポットの間、その移動時間まで楽しめるのが、車なしで熱海を巡る面白さになります。
ただし徒歩だけですべて回る必要はない
歩くことをすすめる一方で、熱海観光を徒歩だけで完結させる必要はありません。
熱海は坂の街です。地図上では近く見えても、実際に歩くと上り坂が続き、目的地に着く前に疲れてしまうことがあります。
そこで覚えておきたいのが、
歩いて楽しいところは歩き、負担の大きい移動では乗り物を使う
という考え方です。徒歩、バス、タクシー、電車。それぞれを組み合わせることで、車がなくても行動範囲を狭めずに熱海を楽しめます。
車なしで熱海を楽しむなら「上りは乗る、下りは歩く」

熱海の街を車なしで回るときに覚えておきたいのが、「上りは乗る、下りは歩く」という考え方。
熱海駅は海より高い場所にあります。そのため、駅から市街地や海へ向かう道は下りが中心になります。電車で熱海に着いたら、まずは街を歩きながら下っていく。逆に、上り坂が続く場所へ向かうときは公共交通を使う。
すべての移動に当てはまるわけではありませんが、坂の多い熱海で体力を残しながら街歩きを楽しむ、ひとつの目安になります。
行きだけでなく帰りの上り坂まで考えておく
車なし観光で意外と忘れがちなのが帰り道です。
熱海駅から海までは下り坂なので、比較的歩きやすく感じます。しかし海から駅へ戻るときは、当然ながら上り坂になります。
「徒歩で行ける距離か」だけでなく、帰りはどうするかまで考えておくと、予定が立てやすくなります。
疲れていればバスやタクシーを使う。時間に余裕があれば、途中の店に寄りながらゆっくり駅へ戻る。行きと帰りで、同じ移動方法を選ぶ必要はありません。
徒歩・バス・タクシー・電車を目的地によって使い分ける
目的地によっても、向いている移動方法は変わります。
来宮神社は、熱海駅から少し歩きますが、街を眺めながら向かうこともできる距離です。同じ来宮エリアでも、さらに坂を上る熱海梅園へ行くなら、電車やバスを利用するのも選択肢になります。
高台にあるMOA美術館も、バスやタクシーを利用すれば、移動で体力を使いすぎずに済みます。
熱海城へ行くなら、海岸線を歩いたあとアタミロープウェイを利用するのもひとつの楽しみ方です。ロープウェイ自体をアトラクションとして楽しめるうえ、帰りは海沿いまで下りて、そのまま平坦な街歩きに戻れます。熱海城まで徒歩で向かうこともできますが、途中から上りが続くため、歩き慣れていない方にはあまり向きません。
網代や伊豆多賀方面まで足を延ばすなら、電車での移動が基本です。
車を使わないからといって徒歩にこだわるのではなく、歩く時間を楽しむために乗り物を使う。そのくらいの感覚でいると、熱海を回りやすくなります。
初めてなら熱海駅から銀座を歩いて海へ向かう
初めて熱海を訪れるなら、駅前から商店街を抜け、銀座方面を通って海へ向かうルートを使うと、街の表情が少しずつ変わっていくのを感じられます。
駅前だけを見て海へ直行するのではなく、途中の街並みも観光の一部として考える歩き方です。
行きに帰りに寄りたい店を探しておく
駅から海へ向かうときは、帰りに立ち寄りたい店も探しておくのがおすすめです。
行きは下り坂なので比較的歩きやすく、周囲を見る余裕があります。気になるカフェや店を見つけたら、「帰りに寄ろう」と覚えておく。海で過ごしたあと駅へ戻るとき、その店が次の目的地になります。
上り坂をただ駅まで歩き続けるのではなく、
海 → 気になっていたお店で休憩 → 駅
と区切ることで、帰り道にも楽しみができます。一度前を通っているぶん場所も分かっているので、「どこで休もう」と探し回る必要もありません。
熱海の坂をなくすことはできませんが、坂を歩く時間の使い方は変えられます。
海から駅へ戻るときは「近道」に注意
海から熱海駅へ戻る途中、駅方面への近道を示す案内を見かけることがあります。
ただし、近道だからといって歩きやすいとは限りません。熱海には距離を短くする代わりに、急な坂道や階段を通る道もあります。歩き慣れている人なら選択肢になりますが、ベビーカーを利用している方や高齢者と一緒の場合は、少し遠回りでも傾斜の緩やかな道を選んだほうが歩きやすい場合も多いです。
地図上の距離だけで道を選ばないことも、熱海の街歩きでは大切なので移動時間に少し余裕を持っておくと快適に回れます。
日帰りなら「駅前+海+1スポット」くらいがちょうどいい

日帰りで熱海へ来ると、せっかくだからいろいろな観光スポットを回りたくなるかもしれません。しかし、初めてなら予定を詰め込みすぎないほうが熱海を楽しみやすいと思います。ひとつの目安にしたいのが、
駅前+海+1スポット
です。ランチを食べ、街を歩いて海を眺め、興味のある観光スポットをひとつ楽しむ。帰る前にお土産を選ぶ時間も残しておく。そのくらいの予定なら、途中で気になるお店を見つけても立ち寄れます。
名所を何か所回れたかより、「海を見ながら少し休んだ」「気になった店に入れた」という時間を残したほうが、熱海らしい旅行になりやすいはず。
+1スポットは「何をしたいか」で選ぶ
追加するひとつのスポットは、人気ランキングではなく「どんな時間を過ごしたいか」で選んでみる方法もあります。
景色を楽しみたいなら熱海城
高台から熱海の街と海を眺めたい人向きです。海岸沿いの散歩とロープウェイを組み合わせれば、移動そのものも楽しめます。
写真を楽しみたいなら起雲閣
建物や庭を歩きながら写真を撮って過ごしたい人と相性のよい場所です。
ゆったりした時間を過ごしたいならMOA美術館
たくさんの場所を回るより、ひとつの場所で落ち着いて過ごしたい日に向いています。
散策を楽しみたいなら来宮神社
目的地だけでなく、そこへ向かう街歩きまで楽しみたい人には候補になります。
車なしで楽しむ日帰りモデルコース
初めての車なし熱海旅行なら、たとえば次のような流れで考えられます。
熱海駅に到着
↓
大きな荷物を預ける
↓
駅前・商店街を歩く
↓
銀座方面を通って海へ
↓
海辺で過ごす
↓
興味に合わせて+1スポット
↓
行きに見つけたお店などで休憩
↓
駅前でお土産を選ぶ
↓
熱海駅から帰宅
大切なのは、この順番をすべて時間どおりにこなすことではありません。途中で気になるお店を見つけたら入る。海が気持ちよければ少し長く過ごす。予定を空けておくことも、モデルコースの一部にしておくと開放感のある観光に。
宿泊する場合は1日にすべて詰め込まず、街歩きするエリアや行きたい場所を日ごとに分けると、さらに余裕を持って楽しめます。
GWや夏休みはバスやタクシーより歩いた方が楽なことも
熱海の街歩き、基本は「上りは乗る、下りは歩く」で考えて大丈夫です。
ただし、GWや夏休みなど道路が混雑する日は例外。普段なら上り坂で頼りになるバスやタクシーも、混雑状況によっては歩いた方が早いことがあります。
GWや夏休み、お盆など熱海が混雑する時期は、道路も混み合います。さらに、こがし祭りや熱海海上花火大会など多くの人が集まる日は、車での移動に時間がかかることもあります。
混雑の激しい日には、海から駅まで歩けば20分ほどで着くところが、車では1時間ほどかかったりする時もあります。バスがなかなか来ない、タクシーが進まない。そんなことに時間を使うくらいなら、街を見ながら歩いたほうが気持ちよく過ごせる場合もあります。
普段は「上りは乗る」を基本にしつつ、混雑する日はその日の街の状態を見て判断する。状況に応じて移動方法を変えることも、車なしで熱海を楽しむコツです。
車なし旅行を楽にする荷物・服装・天候の準備
車なしで熱海を歩くなら、観光ルートだけでなく荷物や服装も少し意識しておくと楽になります。
荷物は駅周辺で預けてから歩く
坂のある熱海では、大きな荷物を持ったまま歩くと想像以上に疲れます。
日帰り旅行で荷物がある場合は、熱海駅周辺のコインロッカーなどへ預けてから街歩きを始めると身軽です。宿泊する場合は、チェックイン前やチェックアウト後に荷物を預かってもらえるか、宿泊施設に確認しておくとよいでしょう。
坂を歩ける靴と天候に合わせた計画を
街歩きをするなら、歩きやすい靴がおすすめです。特に坂が多いため、ヒールなど長距離や坂道に向かない靴では負担が大きくなることがあります。
また、天候や気温によっては少し歩き方を工夫することも。
小雨程度なら傘を差しながら歩くこともできますが、坂道では足元に注意が必要です。
雨が強ければ徒歩を減らしてバスやタクシーを使う、暑い時期なら歩き始める時間をずらしたり涼める場所を挟んだりする。
天候によって「歩く・乗る」の割合を変えると無理がありません。
子ども連れや高齢者と一緒なら歩く区間を選ぶ
子どもや高齢者と一緒だからといって、車なしで熱海を観光できないわけではありません。大切なのは、長い距離をすべて歩こうとしないことです。
たとえば上り坂ではバスやタクシーを使い、下り坂や平坦な場所だけ一緒に歩く。徒歩なら途中で店に入ったり海辺で休んだりと、休憩のタイミングを自分たちで作りやすいのも徒歩観光でのメリットです。
一方、ベビーカーを利用している場合や高齢者と一緒の場合は、距離だけを見て近道を選ばないようにしたいところです。急坂や階段を避け、少し遠回りでも歩きやすい道を選ぶほうが、結果的に楽なことも。
「車なしだから歩く」のではなく、その人が楽しめる区間だけ歩く。そのくらいの感覚で考えておくと疲れず街歩きできます。
車で行った方がいい熱海旅行もある
ここまで車なしでの熱海旅行を紹介してきましたが、すべての旅行で車なしがおすすめというわけではありません。
熱海市街だけでなく周辺地域まで広く観光したい場合や、公共交通では行きにくい場所が目的地の場合は、車のほうが便利なことがあります。釣りなど荷物が多い目的がある場合や、特定の場所ひとつを目的に熱海へ向かう場合も、車を利用するメリットがあるでしょう。
逆に、
「初めて熱海へ行く」
「街の雰囲気を楽しみたい」
「ランチやカフェにも立ち寄りたい」
「海を眺めながらのんびりしたい」
という旅行なら、車なしとの相性はかなり良いはずです。
熱海は、名所を次々と移動して数をこなすより、街を歩きながら途中で立ち止まる時間を作りやすい場所です。何をしたい旅行なのかによって、車と電車を選んでみてください。
まとめ 車なしなら移動そのものを熱海旅行にする
熱海は、初めての旅行でも車なしで楽しめます。ただし、すべてを徒歩で回る必要はありません。
上り坂ではバスやタクシーを利用し、下り坂や街の雰囲気を楽しめる場所を歩く。遠いエリアへ行くなら電車を使う。移動方法を組み合わせれば、坂の多い熱海でも無理なく街歩きができます。
初めての日帰りなら、駅前と海、それに興味のあるスポットをひとつ。そのくらいから考えてみるのもおすすめです。
ランチを食べ、商店街や銀座を歩き、海を眺める。帰りには行きに見つけた店へ立ち寄り、お土産を選んで駅へ戻る。
車なしで熱海を旅する面白さは、目的地へ着くことだけではありません。街を移動している時間まで、熱海観光の一部にできます。

